出来の悪いAI動画の多くは、きれいな日本語から生まれます。誰かがシーンを描写する美しい一文を書き、モデルがシーンを描写する美しい一文をそのまま映像にして、出てくるのは動くストックフォトです。見栄えはよく、止まっていて、使えません。
直し方は姿勢を変えることです。描写をやめて、演出を始めてください。演出家はスタッフに「美しくシネマティックな厨房のシーン」とは言いません。ショットサイズ、カメラの動き、光源、そしてアクションを指定します。Hailuoが反応するのはそちらです。
7つの要素
この順番で組み立ててください。7つ全部が要るとは限りませんが、最初の4つはほぼ必須です。
- 被写体:誰か、何か。テイク間で変わらない程度に具体的に。
- アクション:動作はひとつ。ひとつです。
- 場所:どこで、いつ。
- カメラ:ショットサイズと動き。
- 光とスタイル:光がどこから来て、どんな見え方になるか。
- 音と台詞:何を聞かせたいか。話す言葉は鉤括弧で。
- 除外指定:フレームの外に置きたいもの。
要素ごとに見る
被写体
曖昧:女性。より良い:白髪のショートヘアに濃紺の作業用エプロンをつけた50代の女性。
具体的な名詞は、ショット間でモデルがつかまる手がかりになります。同じ人物を複数の生成にまたがって出すなら、一度書いた説明文を保存して一字一句そのまま使い回してください。あるいはもっと良い方法として、参照画像を添えて説明そのものをやめることです。
アクション
大半のプロンプトが壊れるのはここです。「マグカップを取り、窓辺まで歩き、雨を眺める」は3つの動作です。6秒のクリップでは、モデルは3つとも試し、3つとも急ぎ、どれも決まりません。
効くものだけを残してください:マグカップを口元まで運び、止まる。 歩く場面が必要なら、2つ目のショットとして生成すればいい話です。
場所
場所と時間帯を短く。散らかった自宅の書斎、夕暮れ。 午前2時の濡れた路面。 時間帯は非常によく働きます。照明について何も言わないうちから、光を規定してくれるからです。
カメラ
構成要素は2つ。どれだけ寄るか、どう動くか。
| こう書く代わりに | こう指定する |
|---|---|
| シネマティック | バストショット、ゆっくり寄る |
| ダイナミック | 手持ち、被写体の背後から追う |
| 壮大 | ロングショット、クレーンでゆっくり上昇 |
| ドラマチックな構図 | ローアングル、固定、被写体は左3分の1を占める |
| 美しい画 | 肩越しのショット、被写界深度は浅く |
左の列は雰囲気です。右の列は指示です。実行できるのは片方だけです。
光とスタイル
雰囲気ではなく光源を名指ししてください。縦型ブラインド越しの強い正午の日差し。 画面内の照明は1灯だけ、残りはすべて影に落ちる。 曇天、フラットな光、影なし。 映画的な質感が欲しいなら、「シネマティック」ともう一度書く代わりに、フィルムの銘柄か時代を挙げてください。
音と台詞
Hailuoはステレオの音楽、環境音、声を映像と同じ処理で生成し、動きに同期させます。つまり音はプロンプトの入力項目であって、後回しにする課題ではありません。
- 環境音:静かな室内、遠くの車の音、冷蔵庫のうなり。
- 音楽:ピアノを少なめに、ゆっくり。 あるいは同じくらい有効な指定として、音楽なし。
- 台詞:言葉を鉤括弧に入れ、誰が言うかを書きます。彼女が「早いね」と言う。
台詞は短く保ってください。6秒のクリップに10語入れると、詰め込んだ響きになります。
除外指定
入れたくないものを書いてください。とくに、頼んでもいないのにモデルが足したがるものについてはそうです。画面上のテキストなし。レンズフレアなし。背景に人物を入れない。音楽なし。
プロンプトの書き換え例
書き換え前:
- カフェでコーヒーを飲む男性のシネマティックなショット、美しい照明、高精細、4k、傑作
書き換え後:
- ほぼ無人のカフェ、窓際の席に座るチャコールのジャケットの30代男性のバストショット。カップを下ろし、フレーム外の左へ視線を向ける。カメラは固定、被写界深度は浅い。朝の日差しが窓から入ってテーブルを舐め、ハイライトは暖色、顔の奥側には深い影。環境音はエスプレッソマシンの音と低いざわめき、音楽なし。画面上のテキストなし。
同じ発想ですが、後者はショットサイズ、単一のアクション、視線の方向、光源とその向き、音のベッド、そして除外指定を明示しています。指定しなければ、いずれもモデルが代わりに決めることになる項目です。
マルチショットのプロンプト
シーンを組む場合は、ショットごとにブロックを分け、それぞれにカメラとアクションを与え、被写体の説明文はすべてのブロックで一字一句そろえてください。並びには起伏を持たせます。ショットは積み上がるべきで、言い換えの繰り返しにしてはいけません。
- ショット1 — ロング。作業場、照明は消えていて窓がひとつ。固定。
- ショット2 — ミディアム。濃紺のエプロンの同じ女性が作業台の照明をつける。ゆっくり寄る。
- ショット3 — 工具を置く彼女の手のクローズアップ。固定、浅いピント。
3ショット、それぞれ動作はひとつ、無人の部屋から手元へと積み上がっています。これはシーンとして読めます。「彼女が作業場で働いている」の変奏を3つ並べても、同じショットの3回の試行にしか読めません。
リファレンスは形容詞に勝ります
言葉は見た目を、リファレンスは具体を決めます。Hailuo 03は1回の生成で最大50件のリファレンスを、画像・動画クリップ・音声の好きな組み合わせで受け取ります。
同じ説明を3回書き直しても顔や商品のラベル、ブランドカラーがずれ続けるなら、それは形容詞をもうひとつ探すのではなく、ファイルを添えるべきだという合図です。
クレジットを燃やす5つの失敗
- 形容詞を積む。 「シネマティック、超高精細、受賞級、8k」は何も足さず、本当の指示を下へ押しやります。
- 動作を2つ以上入れる。 動きが崩れる最大の原因です。
- ショットではなく写真を描写する。 静止画のキャプションとして成立するプロンプトには、カメラが入っていません。
- 言葉でブレと戦う。 一貫性の問題はリファレンスの問題であって、文章の問題ではありません。
- 下書きをフル解像度で回す。 速いモデルの768pで反復し、通ったプロンプトを2Kで回してください。
よくある質問
Hailuoのプロンプトはどのくらいの長さが適切ですか?
被写体・アクション・場所・カメラを収めるだけの長さ、目安として2〜4文です。それを超える分は、たいてい情報ではなく形容詞です。
プロンプトに台詞を書けますか?
書けます。言葉を鉤括弧に入れ、誰が話すかを添えてください。台詞は映像と同時に生成されリップシンクするので、クリップに収まる長さに保ってください。
否定形の指示は効きますか?
効きます。「画面上のテキストなし」「音楽なし」「レンズフレアなし」は、モデルが要らないものを足し続けるときに書く価値があります。
生成のたびに人物の顔が変わるのはなぜですか?
言葉では顔を固定できないからです。そのシーンのすべての生成に同じ参照画像を添えてください。
モデルごとに書き方を変える必要はありますか?
この組み立て方はHailuo 03、2.3、2.3 Fast、02のいずれでも通用します。変わるのは余裕で、03はリファレンスの数と尺に余地があるぶん、密度の高いマルチショットのプロンプトを受け止められます。
どの解像度で書くべきですか?
解像度が変わっても書き方は同じです。クレジットを節約するために768pで下書きし、通ったプロンプトを2Kで回し直してください。